目黒区の空き家買取業者の選び方|失敗しない6つの基準と売却の流れ・費用
はじめに:空き家の「買取」を考え始めたあなたへ
「実家が空き家になったが、目黒区まで通って管理するのが負担になってきた」 「相続した家に荷物が山ほど残っていて、片付ける気力も時間もない」 「古い家だから普通には売れないのでは、と思っている」 「インターネットで『目黒区 空き家 買取』と検索したら業者がたくさん出てきて、どこを信じればいいのか分からない」
目黒区に空き家をお持ちの方から、こうしたご相談をいただく機会は少なくありません。空き家は、放置すれば固定資産税や管理の手間がかかり続け、状態が悪くなれば近隣への迷惑や法的なリスクにもつながります。かといって、思い出のある家を急いで手放す決断も簡単ではありません。
そこで選択肢に挙がるのが、不動産会社が直接買い取る「買取」です。買取は、買い手を探す期間が要らず、古い家や荷物が残った状態でも売却できる可能性があるなど、空き家と相性のよい売り方です。一方で、仲介で売る場合に比べて価格が低くなりやすいことや、業者によって条件や対応に大きな差があることも事実です。
この記事では、目黒区で空き家の買取業者を探している方が、買取の仕組みを理解し、納得できる業者を選び、損をせずに売却を終えるために知っておきたいことを、順を追って解説します。
なお、この記事は2026年10月時点の情報をもとにしています。税制や法制度は改正されることがあるため、手続きの前には必ず公式情報や専門家にご確認ください。
この記事でわかること
・目黒区の空き家を取り巻く状況と、買取が選ばれる理由
・空き家を放置したときの具体的なリスク
・「買取」と「仲介」の違いと、どちらが向いているかの判断方法
・買取業者の種類と、信頼できる業者を見極める6つの基準
・悪質な買取で失敗しないための注意点
・買取依頼から引き渡しまでの流れと必要書類
・目黒区ならではの注意点(坂・擁壁・狭い道・用途制限)
・売却にかかる費用と、使える税金の特例
・目黒区や東京都の公的な相談窓口
第1章 目黒区の空き家事情:なぜ「買取」という選択肢が現実的なのか
1-1 目黒区は「空き家が長期化しにくい」と区自身が見ているエリア
目黒区は、中目黒、自由が丘、学芸大学、都立大学、祐天寺、目黒、駒場、碑文谷、八雲など、住宅地として人気の高い街を多く抱えています。都心へのアクセスのよさ、落ち着いた住環境、教育環境への評価などから、家を探す人の需要が厚い区といえます。
目黒区が公表している空家対策の基本的な考え方でも、区の空家率は低く、空き物件の市場での流動性が高いため、空家の状態が長期化することは少ないと考えられている、という趣旨が示されています。つまり、目黒区の不動産は「売ろうと思えば買い手がつきやすい」エリアだということです。
この点は、空き家を持つ方にとって心強い材料です。需要があるからこそ、不動産会社は目黒区の物件を積極的に買い取り、リフォームして再販したり、解体して新築用地として分譲したりすることができます。買取業者が目黒区の空き家に関心を持つ理由もここにあります。
1-2 それでも「買取」を選ぶ方が多い理由
では、需要が高いなら仲介で高く売ればよいのでは、と思われるかもしれません。実際、仲介で売れるなら、価格面ではそのほうが有利になることが多いのは事実です。ただ、現実にはさまざまな事情から買取が選ばれています。
・相続した空き家で、遠方に住んでいて対応できない:内覧のたびに立ち会うのは大変です。
・荷物や家財が大量に残っている:片付けの費用と手間が重くのしかかります。
・建物が古く、傷みが進んでいる:雨漏り、シロアリ、傾き、設備の故障など、一般の買い手が敬遠する要素があります。
・早く現金化したい事情がある:相続税の納付、住み替え資金、相続人への分配など、時期が決まっている場合です。
・近所に知られずに売りたい:広告を出さずに売却できる点を重視する方もいます。
・売ったあとの責任を負いたくない:売却後に不具合を指摘されるリスクを避けたい方です。
・こうした事情が一つでも当てはまるなら、買取は有力な選択肢になります。
1-3 「空き家」と一言でいっても、状態はさまざま
ひとくちに空き家といっても、状態は千差万別です。
・相続したまま、数年間、誰も手を入れていない家
・住んでいた親が施設に入り、そのまま空いている家
・住み替えのあと、売るでも貸すでもなく残している家
・賃貸に出していたが、入居者が退去して空いた家
・相続人が複数いて、まだ誰が引き継ぐか決まっていない家
・状態や事情が違えば、最適な売り方も変わります。買取が向くケース、仲介が向くケース、売却以外が向くケースを、のちほど整理していきます。
第2章 空き家を放置するとどうなる? 見過ごせない5つのリスク
「いつか考えよう」と先延ばしにしている間にも、空き家にはコストとリスクが積み重なります。
リスク1:固定資産税・都市計画税が払い続けになる
空き家であっても、土地と建物を所有している限り、固定資産税・都市計画税の納税義務があります。誰も住んでいなくても、税金は毎年かかります。
さらに注意したいのが、住宅用地の特例です。住宅が建っている土地は、固定資産税の課税標準が軽減される特例(小規模住宅用地では、一般に固定資産税が6分の1、都市計画税が3分の1に軽減)を受けています。ところが、後述する「特定空家」や、勧告を受けた「管理不全空家」に該当すると、この特例が外れ、土地の税負担が大きく増える可能性があります。
リスク2:「管理不全空家」「特定空家」に指定される可能性
空き家の管理が不十分になると、法律に基づいて行政の指導の対象になります。2023年12月に施行された改正空家等対策特別措置法では、従来の「特定空家」に加えて、放置すれば特定空家になるおそれのある「管理不全空家」が新たに位置づけられました。
・管理不全空家:そのまま放置すれば特定空家になるおそれのある状態の空き家
・特定空家:倒壊のおそれ、衛生上の問題、景観を著しく損なう状態、周辺の生活環境に悪影響を及ぼす状態などにある空き家
行政から指導・勧告を受けた場合、固定資産税の優遇が外れるだけでなく、命令に従わなければ過料の対象になったり、最終的には行政が代わりに解体を行い(行政代執行)、その費用を所有者に請求したりすることがあります。目黒区も、管理が不十分な空家は管理不全空家等や特定空家等に区分され、指導や勧告などの対象になることがある旨を案内しています。
リスク3:建物の劣化が進み、近隣への被害や賠償責任につながる
人が住まない家は、想像以上に早く傷みます。換気が行われないことで湿気がこもり、カビや腐食が進行します。雨どいの詰まりから雨漏りが起こり、屋根材や外壁が落下することもあります。
民法には、建物などの工作物の設置・保存に瑕疵があって他人に損害を与えた場合、占有者や所有者が責任を負う旨の定めがあります。老朽化した空き家の外壁が落ちて通行人にけがをさせた、ブロック塀が倒れて隣家に被害を与えた、といった場合に、所有者が賠償責任を問われる可能性があります。
リスク4:防犯・防災上の問題
空き家は、不法侵入、不法投棄、放火などの標的になりやすいといわれます。庭木や雑草が伸び放題になれば、害虫や害獣の発生源にもなります。目黒区のように住宅が密集している地域では、一軒の問題が近隣全体の不安につながりかねません。
リスク5:相続が重なって、権利関係が複雑になる
空き家を相続したまま登記をせず、放置している間に相続人の誰かが亡くなると、権利を持つ人がさらに増えていきます。いわゆる「数次相続」です。関係者が増えるほど、遺産分割の話し合いも売却の手続きも難しくなります。
2024年4月から相続登記が義務化され、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記を申請しなければならなくなりました。正当な理由なく怠ると、10万円以下の過料の対象となる可能性があります。2024年4月より前に発生した相続でも、まだ登記していない場合は対象で、2027年3月31日までの猶予期間内に登記が必要です。
空き家の問題は、「待てば解決する」ものではなく、時間が経つほど選択肢が狭まり、費用が膨らむ性質があります。
第3章 「買取」と「仲介」の違いを正しく理解する
3-1 基本的な違い
| 比較項目 | 買取 | 仲介 |
|---|---|---|
| 売却先 | 不動産会社(買取業者) | 一般の個人・法人の買い手 |
| 価格 | 仲介より低くなる傾向 | 市場価格で売れる可能性がある |
| 売却までの期間 | 短い(条件が整えば1か月程度から) | 数か月〜半年以上かかることも |
| 仲介手数料 | 業者が直接の買主となる場合は不要なのが一般的 | 成約時に必要(上限は法律で定められている) |
| 内覧対応 | 不要または最小限 | 購入希望者ごとに必要 |
| 残置物・古い建物 | 現状のまま買い取れる場合がある | 片付けや修繕が前提になることが多い |
| 売却後の責任 | 契約不適合責任を免責とする契約が一般的 | 買主との合意内容による(通常は一定の責任を負う) |
| 売却の確実性 | 高い(買主が決まっている) | 買い手が見つかるまで不確実 |
| 近所への周知 | 広告を出さずに進められる | 広告・看板などで知られることがある |
3-2 なぜ買取は仲介より価格が低くなるのか
買取業者は、買い取った空き家をそのまま転売するのではなく、リフォームして再販したり、解体して新築用地として分譲したりして、利益を得ます。そのため、買取価格は、将来の再販価格から、改修費・解体費・諸経費・業者の利益・在庫リスクを差し引いた金額で決まります。
一般に、買取価格は仲介で売れる価格の7〜9割程度といわれることがあります。ただし、これは物件の状態、立地、需要、業者によって大きく変わる目安にすぎません。目黒区のように再販の見込みが立ちやすいエリアでは、条件によって差が小さくなることもあります。
3-3 手取りで比べるとどうなるか(説明用の計算例)
価格だけで比べると買取は不利に見えますが、売却にかかる費用や期間を含めた手取りで考えると、見え方が変わることがあります。以下は、考え方を示すための仮定の数字です。実際の金額は物件ごとに異なります。
| 項目 | 仲介で売却 | 買取で売却 |
|---|---|---|
| 売却価格(仮定) | 8,000万円 | 6,800万円(仲介価格の85%と仮定) |
| 仲介手数料(税込の上限額) | 約270万円 | 不要 |
| 残置物の撤去(仮定) | 約50万円 | 0円(現状渡しの場合) |
| 簡易な修繕・清掃(仮定) | 約30万円 | 0円 |
| 売却までの維持費(半年分の仮定) | 約20万円 | ほぼ0円 |
| 手取りの目安(税引前) | 約7,630万円 | 約6,800万円 |
※仲介手数料は、売買価格が400万円を超える場合の上限額の速算式(売買価格×3%+6万円+消費税)で試算しています。
この仮定では、仲介のほうが手取りは多くなります。買取が有利になるのは、仲介では買い手がなかなかつかない物件、大規模な修繕や解体が必要な物件、早期に現金化する必要がある場合など、金額以外の価値(確実性・スピード・手間の軽減)が大きいケースです。
「買取は損」と決めつけるのも、「買取は楽だから得」と考えるのも、どちらも早計です。自分の空き家と事情に合わせて比較することが大切です。
3-4 「買取保証付き仲介」という選択肢
仲介と買取の中間的な方法として、「買取保証」があります。一定期間は仲介で売り出して高値での売却を目指し、期間内に売れなかった場合には、あらかじめ決めた価格で不動産会社が買い取る仕組みです。
・売れ残りのリスクを避けられる
・まずは高く売ることを試せる
・ただし、保証価格が低めに設定されていたり、期間が限られていたりする場合がある
利用する場合は、保証価格、期間、買取に切り替わる条件などを必ず書面で確認しましょう。
第4章 買取に向いている空き家、向いていない空き家
買取が向いているケース
・建物が古く、雨漏りや傾き、シロアリ被害などがある
・家財道具や荷物が大量に残っていて、片付けが難しい
・再建築が難しい土地や、道路が狭い土地など、一般の買い手がつきにくい
・共有名義などで、手続きを早く終わらせたい(全員の合意が前提)
・相続税の納付期限や、住み替え資金の確保など、期限がある
・遠方に住んでいて、内覧や打ち合わせの対応が難しい
・売却後の不具合の責任を負いたくない
・近所に知られずに売却したい
仲介が向いているケース
・建物の状態がよく、そのままでも住める
・人気エリアで、駅から近く、買い手が見つかりやすい立地
・時間に余裕があり、少しでも高く売りたい
・土地が整形で、建築条件もよく、一般の買い手に魅力的
迷ったときの考え方
迷うときは、次の三つを紙に書き出してみてください。
1.いつまでに売りたいか(期限があるか)
2.いくら以上で売りたいか(最低ラインはあるか)
3.どこまで手間をかけられるか(片付け・内覧・修繕の負担)
期限が厳しく、手間をかけられないなら買取、時間があり、手間も許容できて、最大限の価格を狙うなら仲介、が基本の考え方です。両方の査定を取り、数字で比べるのが確実です。
第5章 空き家の買取業者にはどんな種類がある?
「買取業者」といっても、買い取った後の使い道によって、いくつかのタイプに分かれます。タイプを知っておくと、査定額の違いの理由が理解しやすくなります。
・再販(リフォーム)型の業者
空き家を買い取り、内外装をリフォームして、中古住宅として再販売します。建物の状態が比較的よく、リフォームで価値が上がる物件に向いています。
・解体・新築用地型の業者
建物を解体して更地にし、土地を分割または一括で、新築住宅の用地として分譲・販売します。建物の価値が低く、土地としての魅力が高い物件に向いています。目黒区のように土地の価値が高いエリアでは、このタイプの業者が多く参入しています。
・収益物件型の業者
買い取った物件を賃貸住宅やアパートに活用し、収益を得る業者です。立地や広さによって評価が分かれます。
・事情のある物件に強い業者
再建築不可、借地権、共有持分、境界未確定、残置物が多い、といった「一般には扱いにくい」とされる物件を専門に扱う業者です。独自のノウハウや法的な連携体制を持っていることが多く、他社で断られた物件でも相談できる場合があります。
・仲介と買取の両方を行う会社
買取だけでなく、仲介も扱う不動産会社は、物件の状態や相談者の事情に応じて、買取と仲介の両面から提案できる強みがあります。「買取ありき」ではなく、比較したうえで選べる点が安心材料になります。
第6章 目黒区で空き家の買取業者を選ぶ6つの基準
業者選びで失敗すると、価格面で損をするだけでなく、トラブルに巻き込まれるおそれもあります。次の6つの基準で確認してみてください。
基準1:宅地建物取引業の免許があり、実態が確認できるか
不動産の売買を業として行うには、宅地建物取引業の免許が必要です。まず、免許番号を確認しましょう。免許番号の( )内の数字は更新回数を示し、数字が大きいほど営業年数が長い傾向があります(ただし、数字の大きさだけで優良かどうかは判断できません)。
・会社の所在地、固定電話、代表者名が明記されているか
・国土交通省や東京都の「宅建業者検索」で、免許の有無や行政処分歴を確認できる
・不動産協会などの業界団体に所属しているか
基準2:査定額の根拠を、具体的に説明してくれるか
「高く買います」と言うだけの業者には注意が必要です。信頼できる業者は、次のような点を丁寧に説明します。
・周辺の取引事例や相場
・再販・解体後の想定価格と、そこから差し引くコストの内訳
・建物の状態をどう評価したか
・道路や用途地域などの条件をどう考慮したか
査定額の高さより、根拠の説得力を見てください。
基準3:複数社で見積もりを比べているか(相見積もり)
買取価格は、業者ごとに大きく異なることがあります。理由は、得意な物件のタイプ、抱えている買い手や販売ルート、その時点の在庫状況などが違うからです。最低でも2〜3社に査定を依頼して、価格だけでなく、条件や対応も比べましょう。
ただし、あまり多くの会社に依頼すると、連絡の対応が大変になります。目安は3社程度です。
基準4:契約条件を書面で明確に示してくれるか
買取価格だけでなく、次の条件を契約前に確認しましょう。
・契約不適合責任:売却後に不具合が見つかった場合の責任の範囲(免責とされるのが一般的ですが、内容は必ず確認)
・手付金と解約条件:手付金の額、解約できる期限、違約金の有無と額
・決済・引き渡しの時期:いつ代金が支払われるか
・残置物の扱い:そのまま引き取ってもらえるか、費用は誰が負担するか
・境界・測量の費用負担:どちらが負担するか
・ローンの有無:住宅ローンが残っている場合の抵当権抹消の手続き
口頭の説明だけでなく、必ず書面(重要事項説明書、売買契約書)で確認してください。
基準5:目黒区の地域事情に詳しいか
目黒区には、坂道が多く、高低差のある土地や、擁壁(ようへき)のある土地があります。昔ながらの住宅地には、道が狭い場所もあります。こうした土地の条件は、買取価格や再販の可否に影響します。
地域の取引に詳しい業者は、こうした特徴を踏まえて適切に評価できます。また、近隣の需要を把握しているため、買取後の活用方法を具体的に見通せることも多くあります。
基準6:相続・法務・税務に関する理解と、連携体制があるか
空き家の売却には、相続登記、遺産分割、境界確定、税金の特例など、専門的な論点が絡みます。次のような対応ができるか、確認してみましょう。
・相続登記が済んでいない状態でも相談に乗ってくれるか
・司法書士、弁護士、税理士、土地家屋調査士などと連携しているか
・税金の特例の適用可否について、専門家への相談を促してくれるか
・共有名義や権利関係が複雑な場合も、整理の道筋を示してくれるか
不動産会社自身が税務の判断を断定することはできません。「専門家につないでくれる」姿勢があるかが、信頼の目安になります。
第7章 悪質な買取で失敗しないための注意点
大半の不動産会社は誠実に営業していますが、残念ながら、空き家の所有者の不安や焦りにつけ込む業者も存在するといわれます。次のようなサインには注意してください。
こんな業者には要注意
・今日中に決めてほしい、今だけの価格だと即決を迫る:冷静に比較する時間を与えない手口です。
・訪問や電話での強引な営業:突然「空き家を買い取ります」と連絡してくる場合は、慎重に対応しましょう。
・査定額が他社と比べて極端に高い:契約後に「建物の不具合が見つかった」などの理由で減額を求められることがあります。
・契約を急がせるのに、書面を渡さない:条件を口頭で済ませようとする業者は避けましょう。
・違約金が不自然に高額:解約したいときに、高額の違約金を求められるおそれがあります。
・所有者の弱みにつけ込む:相続トラブル、借金、認知症の家族などの事情を聞き出し、不利な条件を提示するケースです。
・会社の所在地や連絡先が曖昧:固定電話がない、事務所の実態が確認できないといった場合は避けましょう。
契約前に必ずやっておきたいこと
1.宅建業の免許を確認する
2.契約書・重要事項説明書の内容を、時間をかけて読む(不明点は納得するまで質問する)
3.複数社を比べる
4.身近な専門家に相談する(弁護士、司法書士、税理士など)
5.契約を急がない(「家族と相談します」と伝えて、持ち帰る)
なお、宅建業者の事務所で契約した場合は、クーリング・オフの対象外となるのが一般的です。契約してから考える、では遅いことを覚えておきましょう。
第8章 買取依頼から引き渡しまでの流れ(7ステップ)
Step1:相談・ヒアリング
まずは電話・LINE・フォームなどで相談します。この段階では、売るかどうか決めていなくても構いません。物件の所在地、築年数、現在の状況、売却を考えた経緯、希望の時期などを伝えます。
Step2:現地調査・書類確認
業者が現地を確認し、建物の状態、土地の形、道路との関係、周辺環境などを調べます。あわせて、登記簿、公図、測量図、建築関係の書類などを確認します。所有者が立ち会えない場合でも、鍵の預け方などの調整で対応できることがあります。
Step3:査定額・条件の提示
調査の結果をもとに、買取価格と条件が提示されます。価格だけでなく、第6章の基準4で挙げた各条件も確認しましょう。複数社の提案を比べる段階です。
Step4:売買契約の締結
条件に合意したら、売買契約を結びます。契約前には、宅地建物取引士による重要事項の説明を受けます。契約時に手付金が支払われるのが一般的です。
Step5:権利関係の整理・準備
契約後、決済・引き渡しまでの間に、次のような準備を進めます。
・住所や氏名が登記と異なる場合は、変更の登記をする
・抵当権が残っている場合は、抹消の手続きをする
・必要に応じて、境界の確認や測量を行う
・残置物の扱いを確認し、必要な物は持ち出す
Step6:決済・引き渡し
残代金の支払いと、物件の引き渡し、所有権移転の登記を同時に行います。通常は司法書士が立ち会い、手続きを進めます。鍵の引き渡しや、公共料金の精算もこのタイミングです。
Step7:確定申告(必要な場合)
売却して利益(譲渡所得)が出た場合や、特例の適用を受ける場合は、売却した翌年に確定申告が必要です。税金の特例の適用を受ける場合は、手続きを忘れないようにしましょう。
期間の目安
条件が整っていれば、相談から決済まで1か月程度で完了する場合もあります。ただし、相続登記が必要な場合、境界の確定が必要な場合、共有者の調整が必要な場合などは、さらに期間がかかります。
準備しておくと便利な書類
・登記識別情報通知(権利証)または登記簿謄本
・固定資産税・都市計画税の納税通知書
・本人確認書類、実印、印鑑証明書
・測量図、境界確認書(あれば)
・建築確認済証、検査済証、設計図書(あれば)
・購入時の売買契約書(取得費の確認に有用)
・相続の場合:遺産分割協議書、戸籍謄本類、相続関係説明図
書類が揃っていなくても、まず相談してみて問題ありません。業者や専門家と一緒に、不足書類の取得方法を確認できます。
第9章 目黒区ならではの空き家売却の注意点
目黒区の土地は、買い手の需要が高い一方で、地形や法規制に特徴があります。買取価格に影響しやすい点を整理します。
9-1 坂・高低差・擁壁の確認
目黒区には、坂が多く、土地に高低差があるエリアがあります。高低差のある土地では、擁壁(土が崩れないように設けた壁)が設置されていることがあります。
古い擁壁は、現在の基準に適合していない場合や、劣化していることがあります。擁壁の状態によっては、再築や補修に費用がかかり、買取価格に反映されます。また、擁壁の上に新しい建物を建てる場合、擁壁自体の安全性の確認が求められることがあります。
売却前には、擁壁の有無、種類(コンクリート、石積みなど)、ひび割れや傾きの有無を確認しておくとよいでしょう。業者に査定を依頼する際は、擁壁の件を伝えておくと、後のトラブルを避けられます。
9-2 道路の幅と接道条件(セットバック・再建築不可)
建築基準法では、建物を建てる敷地は、原則として幅員4m以上の道路に2m以上接している必要があります(接道義務)。幅員が4m未満の道に面している場合は、将来の建て替えの際に、敷地の一部を後退(セットバック)させる必要があることがあります。
さらに、そもそも接道義務を満たしていない土地は、再建築ができない場合があります。再建築不可の土地は、一般の買い手がつきにくく、価格が大きく下がる傾向があります。こうした物件こそ、事情のある不動産を扱う買取業者に相談する意味があります。
自分の空き家の前面道路がどうなっているかは、登記簿や公図だけでは分からないことがあります。役所で道路の種別を調べるか、業者や専門家に確認を依頼しましょう。区の狭い道路に関する支援制度の有無や内容は、窓口で最新の情報を確認してください。
9-3 用途地域・建ぺい率・容積率
目黒区内には、低層の住宅を中心とした地域から、商業系の地域まで、さまざまな用途地域が指定されています。建ぺい率・容積率や、高さの制限は、買い手が建てられる家の大きさを左右するため、土地の価格に直結します。
「古い家を壊して更地にすれば高く売れる」とは限りません。更地にしても、規制により大きな家が建てられなければ、期待したほどの価格にならないこともあるからです。さらに、建物を解体すると、住宅用地の特例が外れて固定資産税が上がることがあり、解体費用もかかります。解体するかどうかは、売却先が決まる前に自己判断せず、先に業者へ相談することをおすすめします。
9-4 借地権・底地・共有持分
目黒区には、借地権の建物や、底地を持つ地主のケースもあります。借地権の建物を売却するには、地主の承諾が必要になることがあります。また、相続で共有名義になっている場合は、原則として共有者全員の同意が必要です。
こうした権利関係が複雑な空き家は、通常の仲介では売却が難しいことがありますが、権利調整に慣れた業者や、弁護士などの専門家と連携できる業者であれば、解決の道が開けることがあります。
9-5 境界の確定と隣地との関係
目黒区の住宅地には、昔の測量による古い土地が多く、境界の杭が失われている場合もあります。境界が不明確なまま売却すると、買主との間で、あとからトラブルが起きるおそれがあります。
買取の場合は、境界確定を買主側が行う、現状のまま売買する(その分、価格を調整する)など、さまざまな進め方があります。どの方法を取るかは、業者と相談しながら決めましょう。
第10章 売却にかかる費用と、使える税金の特例
10-1 買取で必要になる主な費用
買取の場合、仲介手数料が不要となるため、費用は比較的少なくて済みます。ただし、次のような費用がかかることがあります。
| 費用 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 登記関係の費用 | 相続登記、住所変更登記、抵当権抹消登記の登録免許税、司法書士報酬 | 名義や状況により必要なものが異なる |
| 印紙税 | 売買契約書に貼る印紙 | 契約金額に応じた額 |
| 譲渡所得税・住民税 | 売却益が出た場合 | 特例の適用で軽減できる場合がある |
| 残置物の撤去費用 | 業者が引き取らない場合 | 現状渡しで済む場合は不要なことも |
| 測量・境界確定費用 | 必要な場合 | 業者が負担することもある |
10-2 譲渡所得税の基本
売却して利益(譲渡所得)が出た場合、税金がかかります。おおまかな計算式は次のとおりです。
譲渡所得 = 売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)
所有期間が5年を超える場合は「長期譲渡所得」となり、税率は所得税15%、住民税5%、これに復興特別所得税(所得税額の2.1%)を加えて、合計で約20.315%です。5年以下の場合は「短期譲渡所得」として、約39.63%と、税率が高くなります。相続した不動産は、亡くなった方の取得時期を引き継ぐため、多くの場合は長期譲渡所得として扱われます。
取得費が分からない場合(購入時の書類が見つからない場合)、売却価格の5%を取得費とする計算が原則となり、税額が大きくなりやすい点に注意が必要です。購入時の契約書などは、できる限り探しておきましょう。
10-3 相続した空き家の「3,000万円特別控除」
相続した空き家を売却する場合に、最も重要な特例の一つが、被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の3,000万円特別控除です。亡くなった方が住んでいた家を相続し、一定の要件を満たして売却すると、譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。
主な要件(2026年10月時点)は、次のとおりです。
・売却の期限:相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること。また、制度の適用期間は令和9年(2027年)12月31日までの売却です。
・建物の要件:昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること。マンションなどの区分所有建物は対象外です。
・居住の要件:相続直前まで、亡くなった方が一人で住んでいたこと(一定の場合は老人ホームへの入所後も対象)。
・利用の制限:相続から売却までの間に、事業用、賃貸用、他人の居住用などに使っていないこと。
・売却価格:1億円以下であること。
・耐震・解体の要件:建物付きで売る場合は、売却時までに耐震基準に適合させるか、買主が譲渡の翌年2月15日までに耐震改修または取り壊しを行う必要があります。更地にして売る場合は、建物を取り壊したうえで売却します。
2024年1月以降の売却では、相続人が3人以上の場合、控除額は1人あたり2,000万円までとなります。
この特例を使うには、目黒区に申請して「被相続人居住用家屋等確認書」の交付を受け、確定申告で添付する必要があります。目黒区では、この確認書の申請は住宅課で受け付けています。譲渡所得税が0円になる場合でも、確定申告は必要です。
なお、この特例の適用期限の延長や、築年数要件の緩和などを求める要望が出されていると報じられていますが、現時点で確定した内容ではありません。最新の情報は、国税庁、国土交通省、税務署などでご確認ください。
10-4 そのほかの特例
・相続税の取得費加算の特例:相続税を支払った人が、相続税の申告期限の翌日から3年以内に売却した場合に、支払った相続税の一部を取得費に加算できる特例です。3,000万円特別控除とは併用できないため、有利なほうを選びます。
・居住用財産の3,000万円特別控除(自分が住んでいた家の場合):相続ではなく、自分が住んでいた家が空き家になった場合には、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却するなど、一定の要件のもとで適用できる特例があります。
・小規模宅地等の特例:相続税の計算で、一定の宅地の評価額を減額できる制度です。相続税の申告期限までに遺産分割が成立していることなどが条件です。
税金の特例は、要件が細かく、判断を誤ると適用されません。売却の契約前に、必ず税理士か税務署に相談してください。
第11章 空き家売却前の「5分チェックリスト」
売却の相談に入る前に、次の項目を確認しておくと、話がスムーズに進みます。
所有者・権利関係
□名義は誰になっているか(亡くなった方のままではないか)
□相続人は誰か、全員と連絡が取れるか
□住宅ローンや抵当権が残っていないか
□借地権や共有持分ではないか
建物・土地の状態
□築年数と、建築された時期(昭和56年5月31日以前か)
□雨漏り、傾き、シロアリ、設備の故障などはないか
□家財道具・荷物の量はどの程度か
□前面道路の幅と、接道の状況
□擁壁や高低差の有無
□境界の杭や、測量図はあるか
お金・期限
□売却を考えている時期(いつまでに)
□希望の価格や、最低ライン
□相続税の申告・納付の期限
□3,000万円特別控除など、特例の期限
書類
□登記識別情報通知(権利証)
□固定資産税の納税通知書
□建築関係の書類、測量図など
すべてが揃っていなくても構いません。分からない項目があれば、そのまま伝えてください。
第12章 売却以外の選択肢も、比べてみる
空き家の活用は、売却だけではありません。ご自身の状況に合った方法を選ぶために、他の選択肢も知っておきましょう。
賃貸として貸し出す
リフォームして賃貸に出せば、家賃収入が得られます。ただし、改修費用、空室リスク、管理の手間、入居者とのトラブルなどを考える必要があります。賃貸物件の管理や、入居者との契約上の問題には、法律の知識が必要な場面もあります。
解体して更地にし、土地を活用する
建物を解体して、駐車場や貸地、新築の用地として活用する方法もあります。解体費用、固定資産税の増加、活用後の収支などを、事前に試算しましょう。
管理を委託して、保有を続ける
当面は売却せず、定期的な見回り、換気、清掃、庭木の手入れなどを、専門の事業者に委託する方法です。目黒区は、空家・空地の管理を行う団体と協定を結んで、空き家の適切な維持管理に向けた連携を進めています。保有を続ける場合は、管理にかかる費用と、将来の相続への影響も考慮しましょう。
相続土地国庫帰属制度
相続した土地を、一定の要件のもとで国に引き取ってもらう制度です。ただし、建物が建っている土地は対象外で、審査手数料や負担金も必要になります。要件が厳しいため、利用できるかどうかは、法務局などで確認する必要があります。
「売る」「貸す」「持つ」を比較する
どの方法にも、メリットとデメリットがあります。次の視点で比較して、決めることをおすすめします。
・毎年かかる費用(税金、維持管理費)
・手間の大きさ
・将来の相続への影響
・家族の気持ちや、思い入れ
第13章 一人で悩まない:目黒区・東京都の公的な相談窓口
業者に相談する前に、中立的な公的窓口で話を聞いてみたい、という方も多いでしょう。
目黒区の窓口
目黒区では、住宅課の空家対策調整係が空き家に関する相談の窓口になっています(電話:03-5722-8692。窓口や連絡先は変更されることがあるため、区の公式ページで最新の情報をご確認ください)。目黒区は、空家の相談窓口を一元化し、福祉、建築、環境、防災などの関係部署や、専門家・関係団体と連携して取り組んでいます。
また、先ほど触れた、3,000万円特別控除に必要な「被相続人居住用家屋等確認書」の申請も、住宅課が窓口です。
東京都の窓口
東京都には、空き家ワンストップ相談窓口があり、相続、売却、賃貸、リフォーム、管理、マッチングなどについて、無料で相談できます。
専門家への相談
・司法書士:相続登記、権利関係の整理
・税理士:譲渡所得税や相続税、特例の適用可否
・弁護士:相続人間の争い、権利関係のトラブル
・土地家屋調査士:測量、境界の確定
公的窓口や専門家と、不動産会社を上手に使い分けることで、より安心して売却を進められます。
第14章 当社(株式会社ピーエフ&パートナーズ)にできること
株式会社ピーエフ&パートナーズは、世田谷区駒沢に拠点を置き、世田谷区・目黒区を中心に、不動産の買取・売却、相続した物件のご相談、賃貸管理、不動産に関するトラブルのご相談まで、幅広く対応しています。20年以上の業界経験と、不動産に関する法務に詳しい弁護士との連携を強みとしています。
当社がお力になれること
・買取・売却のご相談:買取と仲介の両面から、お客様のご事情(時間・価格・物件の状態)に合った方法をご提案します。
・取り扱いの難しい物件のご相談:居抜き物件、相続で受け継いだ使い道に困る物件など、状況に応じたご相談を承ります。
・法的な課題への対応:権利関係や契約、賃貸管理上のトラブルなど、法的な課題がある場合は、提携の弁護士と連携して対応します。
・相続・税金に関するご相談:登記や税務などの専門的な判断が必要な場合は、状況に応じて専門家への相談をご案内します。
・賃貸管理・活用のご相談:売却以外の活用方法も、あわせてご相談いただけます。
「まだ売るかどうか決めていない」「いくらくらいになるのか知りたいだけ」という段階でも、構いません。無理に売却をお勧めすることはありませんので、お気軽にお声がけください。
目黒区の不動産に関するお悩みについては、目黒区で物件をお持ちの方向けのご案内もご覧ください。売却全般のポイントは、不動産売却で失敗しないためのコツや、あなたに合わせた売却方法のご紹介でも解説しています。
まとめ:空き家の買取は、「業者選び」と「比べること」がすべて
目黒区の空き家を買取で売却するときの要点を、あらためて整理します。
1.放置はコストとリスクが積み重なる:税金、管理不全空家・特定空家への指定、近隣への被害、相続の複雑化。
2.買取は、スピード・確実性・手間の軽さが強み:価格は仲介より低くなる傾向があるため、自分の優先順位を決めて比べる。
3.業者選びは6つの基準で:免許、査定の根拠、相見積もり、契約条件、地域事情、相続・法務・税務の連携。
4.悪質な業者のサインを知る:即決を迫る、書面がない、不自然に高い査定額、高額の違約金。
5.目黒区ならではの条件に注意:坂・擁壁、道路の幅と接道、用途地域、借地・共有、境界。
6.税金の特例は、契約前に確認する:3,000万円特別控除は、期限と要件が厳格。必ず専門家に相談を。
7.一人で抱え込まない:目黒区・東京都の窓口、専門家、そして信頼できる不動産会社を頼る。
空き家は、「いつか何とかしなければ」と思いながら、手をつけられないまま時間が過ぎてしまいがちです。しかし、状況が整理できれば、取るべき道は意外とシンプルになることも多くあります。最初の一歩は、現状を整理して、相談してみることです。
目黒区の空き家買取・無料相談のご案内
「いくらくらいで買い取ってもらえるのか知りたい」「古い家や荷物が残ったままでも相談できるのか確認したい」「相続の手続きがまだ途中だけれど、話だけでも聞いてほしい」という方は、お気軽にご連絡ください。
株式会社ピーエフ&パートナーズ 〒154-0012 東京都世田谷区駒沢2丁目6番2号 アイタワー4F(駒沢大学駅より徒歩2分) 電話:03-6805-5999 宅地建物取引業免許:東京都知事(3)第87902号
よくある質問(FAQ)
Q1. 古くて傷んでいる空き家でも、買取してもらえますか? A. 買取してもらえる可能性は十分にあります。建物の価値が低くても、土地としての価値が評価される場合があります。ただし、再建築ができない土地、土壌や擁壁に問題がある土地などは、価格が下がったり、買取が難しくなったりすることもあります。まずは状況をお伝えのうえ、査定を受けてみてください。
Q2. 家財道具や荷物が残ったままでも、買取は可能ですか? A. 可能なケースがあります。残置物を現状のまま引き取る条件で買い取る業者もいます。その分、買取価格に費用が反映されることがあるため、自分で片付ける場合と業者に任せる場合を比べて、判断するとよいでしょう。大切な思い出の品は、売却が決まる前に、取り出しておくことをおすすめします。
Q3. 相続登記をしていなくても、買取の相談はできますか? A. 相談はできます。ただし、実際に売却するためには、売主の名義が相続人になっている必要があるため、相続登記は避けて通れません。登記の手続きは司法書士の専門分野ですので、早めに相談しましょう。2024年4月から相続登記は義務化されているため、期限にも注意が必要です。
Q4. 買取価格は、どのくらい仲介より低くなりますか? A. 物件の状態、立地、需要、業者によって大きく変わります。仲介で売れる価格の7〜9割程度といわれることもありますが、あくまで目安です。仲介手数料が不要になる点、残置物の撤去や修繕の費用が不要になる点などを含めて、手取りで比べることをおすすめします。
Q5. 共有名義の空き家は、買取してもらえますか? A. 共有者全員が売却に同意すれば、不動産全体を売却できます。一人でも反対する人がいると、全体の売却は難しくなります。話し合いが難航している場合は、弁護士などの専門家に相談し、整理の方法を検討しましょう。
Q6. 買取業者に断られた空き家は、売れないのでしょうか? A. 業者によって、得意な物件や条件が異なるため、一社に断られても、他の業者では買い取ってもらえることがあります。再建築不可、借地権、共有持分、境界未確定など、事情のある物件を扱い慣れた業者に、あらためて相談してみてください。
Q7. 売却するまでの間、空き家の管理はどうすればいいですか? A. 少なくとも、定期的な換気、通水、郵便物の整理、庭木や雑草の手入れ、戸締まりの確認を行いましょう。遠方で対応できない場合は、管理を専門に行う事業者に委託する方法もあります。管理の不備が原因で、近隣に被害が出た場合は、所有者が責任を問われることがあります。
Q8. 売却を決めていませんが、相談だけしてもいいですか? A. もちろんです。「売る」「貸す」「持つ」のどれが合っているかを整理するだけでも、役に立ちます。相談したからといって、売却を迫られることはありません。複数の会社に相談して、比べることをおすすめします。
Q9. 買取の査定は無料ですか? 家の中を見せる必要がありますか? A. 多くの会社で、査定は無料です。正確な査定のためには、現地を確認するのが望ましいですが、物件の情報(所在地、築年数、写真など)から、おおよその目安を出してもらえることもあります。鍵の預け方など、立ち会えない場合の対応も、相談してみてください。
免責事項
本記事は、一般的な情報提供を目的として作成されたものであり、個別の法律・税務・登記に関する助言を行うものではありません。制度の内容や要件は改正されることがあります。実際の手続きや判断にあたっては、必ず弁護士、税理士、司法書士などの専門家、または国税庁、国土交通省、法務省、目黒区、東京都などの公式情報をご確認ください。また、記事中の金額や割合は、説明のための仮定または一般的な目安であり、個別の物件の価格や結果を保証するものではありません。
参考情報(公的機関)
目黒区:空家対策の基本的な考え方と取組
目黒区:目黒区空家等対策計画
国土交通省:空き家対策(管理不全空家・特定空家に関する情報)
国税庁:被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例
国税庁:相続財産を譲渡した場合の取得費の特例
法務省:相続登記の申請義務化について
東京都:空き家ワンストップ相談窓口